【使い方】小文字を上手くカットする方法を教えてください
カッティングシートは台紙の上に粘着材を挟んで塩ビ素材が張り付いています。
この台紙にはコーティングをしてあるために完全に塩ビ素材が定着しないようになっています。
このようなカッティングシートの構造から小さな文字のカットはたとえ、機械側でカットできても
余分な部分を剥がす際に、必要な部分まで剥がれてしまう危険性が高くなります。
なぜならば、小さな文字ほど細くなりそれだけ接着面積が小さくなるからです。
接着面積が小さいと粘着力がへることになり、先に述べたコーティング層のために簡単に切り取られた部分が
コーティング層のない刃先や一旦切断したカット面と引っ付いてしまうために、上手く剥がせない状況に陥ります。
これは小文字をカットするだけでなく、ある程度のサイズの文字をカットする場合でも
濁点のようなものは同様に剥がれてしまうことがあります。
以上のことから小文字をカットする場合は以下の点に注意してカットするようにしてください。
1)刃先の調整
カッターホルダーの刃出し調整をカット可能なぎりぎりの刃出し量に調整して、
粘着層になるべくは先が触れないようにしてください。また、なるべく新しい刃物を使用したほうが切れ味も鋭く、
深く刃物を入れないでカットすることができます。(刃先が磨耗していたり、少しでも欠けていたりしていると、
切れ味が鈍るため、それだけ深く刃物を入れる必要があります)
2)カッティング動作速度を落とす
小さな文字をカッティングする場合はカッティングマシンも精細な動きをしますので、
動作速度を落としたほうが仕上がり状態も向上します。
ステカのカッティング動作速度はWindowsドライバ上で設定します。
3)新しいカッティングシートを使用する
カッティングシートは保存する温度や湿度の影響を受けて時間とともに粘着材が弱くなってきます。
そのため接着面の少ない小文字や濁点などはカッティング動作中や余分な部分を剥がす際に
台紙からはがれてしまいます。
そのため、なるべく開封後新しいものを使用したほうがこのような状況を避けることができます。
また開封後のカッティングシートは温度や湿度変化に受けないようになるべく密封した状態で保存してください。
(むき出しの状態ではなく、開封前となるべく同じ状態で保存することをお勧めします)
4)シートの余分な部分の剥がし方
小文字の場合は非常に細かくカットされるので、一度に余分な部分を剥がすことができません。
文字毎に切れ目を入れ、さらに剥がしやすいように細かい切れ目を入れシートを剥がすと失敗を防ぐことができます。
また必要な部分が剥がれたり、台紙の上で動いてしまったりした場合は台紙に薄く文字の跡が残っていますので、
精密ピンセットなどを使って、元の位置まで最初の配置通りに戻してください。
多少粘着力は落ちているかも知れませんが、まだ十分使用することはできます。